”甘すぎないあんこ”の和菓子って?
小豆麹のニュー羊羹「発酵ようかん 美甘(みかん)」【石川県金沢市・AZUKI de HAKKO】
発酵に目がない私。理由は単純で、おいしくて体に良いから。食べて健康になれたら最高やん。だから今回の「発酵ようかん 美甘(みかん)」は、どんな味なのか気になったのでお取り寄せしてみました。
一言でレビューすると?
「甘すぎない軽やかな”新”羊羹。良い意味で羊羹らしくなく、食べやすいよ!」
お品書き
商品名:発酵ようかん 美甘(からふるBOX5個入)
内容:小豆能登塩1個、濃茶1個、能登紅はるか1個、生いちぢく2個
内容量:1個あたり50g
価格:1,700円+送料
保存期間:発送日から約5ヶ月(詳細はパッケージを参照)
保存方法:直射日光、高温多湿を避け、涼しい所に保存
※記事の最後に、詳しい食品成分表を置いています。
最初に発酵食品について語らせてちょうだい
発酵といえば、私の地元・滋賀県にも名物がありまして。
関西圏の方ならおわかりでしょう。クセ強めの発酵食品・ふなずしです(ここから、ちとお国自慢入ります)。

ふなずし。魚の周りについている白いものが飯(いい)と呼ばれるご飯です
塩漬けにした鮒をきれいに洗い、蒸したての白米をお腹につめて樽で漬けます。
夏場に仕込むことで発酵がすすみ、その年の冬には完成。1200年もの間、滋賀県で食べられてきた伝統食品。
乳酸菌が発酵を促すので、できたてはすっぱめ。時間が経過すると酸味がまろやかになり、チーズのような香り・味わいに変化していく。これが滋賀の地酒と抜群に合うんよね・・・
うまいだけじゃなく、健康にも良いしね。例えば鮒寿司のお米「飯(いい)」は、食べるとお腹の調子が整う、と言われていて。こどもがお腹を下した時には、飯を食べさせる家庭もあるそう。もちろん薬ではないので、民間療法ではあるけれど(と同時に、地酒のアテでもある)。
納豆やぬか漬け、チーズにキムチもしかり。おしなべて発酵食品って体にええよね(自慢トーク終わり)。
小豆は栄養満点のスーパー食材なんです
そして、「発酵ようかん 美甘(みかん)」に使われている小豆麹(あずきこうじ)。小豆についても触れておきたい。
小豆はその栄養の高さから、薬や風習に古くから用いられてきた。以下の特徴をご覧ください。

小豆には栄養がいっぱい
小豆の栄養成分の特徴
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豊富な食物繊維
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抗酸化作用のポリフェノールを含んでいる
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タンパク質、ビタミンB群、鉄分、サポニン
-
低脂質
そう、小豆は栄養が豊富な食材なのだ。
ちなみに、中国最古と伝わる薬の書物『神農本草経』には、薬として使われていた旨の記述がある。加えて、小豆の赤色が邪気を祓うと信じられていたことから、1月15日の小正月に小豆粥を食べて一年の無病息災を祈る風習もある(皇室でも供される伝統的な食事です)。
お祝いごとに赤飯を食べるならわしも、小豆の様々な力にあやかっているのだ。

1月15日の小正月に食べる小豆がゆ
小豆から作られるあんこも同じく、食べて健康になれそう・・・ではあるけれど、砂糖がふんだんに使われているのでしっかり甘い。それは保存性と保湿性を高めるための必要量だったり、「甘味を追求する」という、砂糖が貴重だった時代の贅沢品の位置付けが、そのまま現代に引き継がれてきた側面もあると思っていて。
一方で、飽食の現代は軽やかな甘みや食感が好まれたり、健康志向で糖分を気にする人もいたりと、それぞれが好むモノの選択肢が広がっているように感じる。
好きずきも多様化しているよなぁ、と思っていた矢先に出合ったのが「発酵ようかん 美甘(みかん)」でした。
「発酵」という冠付きの羊羹に使われているのが、小豆麹なんやけど・・・これって何?
なぜ小豆麹がすごいのか
製造・販売元の「AZUKI de HAKKO研究所」のサイトには、小豆を独自の製法で発酵させたものだと説明がある。なぜこの研究所が?という疑問には、母体が石川県金沢市の老舗和菓子屋「越山甘清堂」であることで合点がいく。
あんこの材料「小豆」に、酒まんじゅうで使われる「米麹」。どちらも和菓子づくりに欠かせない素材を掛け合わせたものが小豆麹なのだ。

小豆(左)と米麹(右)
そして小豆麹の栄養価は発酵前の小豆よりもパワーアップしている。
<小豆麹の特徴>
◎無添加!原料は小豆や隠元豆と米麹のみ。
◎タンパク質は天然のアミノ酸(20種類以上)へ変化。
◎砂糖の使用量は従来の半分!分解しやすく優しい天然のブドウ糖。
◎小豆+米麹の和以上にポリフェノールが増加(赤ワインの約5倍)
さて、小豆麹を使った羊羹のお味は・・・?
小豆麹の「発酵ようかん 美甘(みかん)」実食レビュー

左から、濃茶、小豆能登塩、能登紅はるか、生いちじく
食べてみると「甘すぎない」ことに驚いた。
一般的な羊羹は、しっかり甘くて食感もどっしりしている。その対極にある、やわらかな甘み。
甘すぎない理由は、発酵の過程で、小豆の炭水化物を米麹でブドウ糖に変化させた結果のようだ。
砂糖のようにガツンと来る甘みとは違って、穏やかな甘み。甘酒のスッキリとした自然な甘みをイメージするとわかりやすいと思う。
羊羹が甘酒のような優しい甘みだとしたら、食べやすいと思いませんか?
この味わい、私の好みです!
能登の食材も味わえる、ベストバランスな発酵ようかん
もう一つ、柔らかな甘みがいいなと思ったポイントが、合わせる素材の邪魔をしないってこと。
「発酵ようかん 美甘(みかん)」は味が4種あり、それぞれに地元・石川県で生産された食材が配合されている。

写真左上から時計回りに いちじく、紅はるか、抹茶、塩
食材は冒頭のお品書きの通り、生いちじく、さつまいもの能登紅はるか、能登のお塩、抹茶(抹茶は産地が不明やけど、茶の湯文化が息づく金沢らしい食材ではある)。
あんこと食材がお互いを引き立てあっているので、例えば「能登紅はるか」は、「ねっとりほっくりしてておいもさんぽいなぁ」とか、能登のお塩は「ちょっとの塩気が、めっちゃあんこに合うわぁ」とか、配合率のさじ加減が絶妙。
お煎茶やコーヒー、紅茶などの飲み物と合うけど、できれば羊羹単体で味わいたいし、味わえるところも、良いあんばいなんだと思う。
単純な羊羹と見せかけて、ぴりりとひねりの効いた”ニュー”羊羹。商品のキャッチコピー「甘く見ないで」含め、手土産に選ぶと「センスいいね!」と褒められること間違いなしの和菓子です。
▼Q&A
Q:単品でも買えますか?
A:Azuki de Hakkoオンラインショップから購入できます
Q:味は何種類?
A:4種類です
Q:ギフトにもおすすめ?
A:おすすめです。特に、健康や美容に関心が高い方への贈り物にぴったりです。おしゃれなパッケージデザインも喜ばれます(ギフト包装は要問い合わせ)
Q:日持ちはどれくらい?
A:直射日光、高温多湿を避け、涼しい所に保存して約5ヶ月(詳細はパッケージを参照)
Q:アレルギー表示は?
A:主要アレルゲンは不使用。※不安な方は要問い合わせ
Q:どんな人におすすめ?
A:美容と健康への関心が高い人。ふだん羊羹を食べ慣れていない人にもおすすめです
▼発酵ようかん 美甘(みかん) 原材料と栄養成分まとめ

【小豆能登塩】
原材料:小豆(北海道産)、てんさい糖、米麹、水飴、寒天、能登塩
栄養成分(1個50gあたり):エネルギー139kcal/たんぱく質2.1g/脂質0.35g/炭水化物31.9g/食塩相当量0.065g
アレルギー表示:なし
【濃茶】
原材料:隠元豆(北海道産)、てんさい糖、米麹、水飴、抹茶、クロレラ末、寒天
栄養成分(1個50gあたり):エネルギー135kcal/たんぱく質2.2g/脂質0.37g/炭水化物31.5g/食塩相当量0.005g
アレルギー表示:なし
【能登紅はるか】
原材料:紅芋ペースト(国内製造)、隠元豆、てんさい糖、米麹、水飴、寒天
栄養成分(1個50gあたり):エネルギー130kcal/たんぱく質1.3g/脂質0.5g/炭水化物30.1g/食塩相当量0.02g
アレルギー表示:なし
【生いちぢく】
原材料:隠元豆(北海道産)、てんさい糖、米麹、小豆、いちぢく、ドライいちぢく、水飴、寒天
栄養成分(1個50gあたり):エネルギー139kcal/たんぱく質2.1g/脂質0.35g/炭水化物31.9g/食塩相当量0.065g
アレルギー表示:なし
保存方法:直射日光・高温多湿を避け、涼しい所に保存してください。
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